心
『礼と節』....<5/12>
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再会を期待できない「さよなら」があるから、利休の「一期一会」が生まれたのだろう。
「さよなら」のために、主人は自分がいちばん愛用している器でお客さんに飲んでもらう。お客さんも、その気持ちをありがたくいただいて、器をほめたり、お礼をいったりする。茶道とは、いわば「さよならの美学」です。「さよなら」の持つ、深い悲しみを、最も日常的な動作で表現している。
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ここでいう、茶の湯、茶道として確立されたのは、そのおもてなしをするというこころの表現を作法という内に込め、礼儀と節度を表現したものであると理解しています。

作法は、その時代時代・場所場所でその意味も変化していくと思います。しかし、礼儀と節度の心は人間のあるべき姿として伝えられてきましたし、これからも伝えられていくことを願っています。

また、礼儀といえば、《小笠原流》といわれるぐらい、知る人ぞ、知る。流儀があります。といっても、座礼のときに、三つ指をつく。といった、作法は小笠原流にはなさそうです。私も、あまり、くわしく知りませんが、調べてみますと、『小笠原流礼法』の31代 小笠原清忠と、小笠原流煎茶道、あるいは、小笠原流礼法宗家・小笠原敬承斎など、原点は同じだと思いますが、現在ではそれぞれに主張があるようです。

ただ、
《自分の内面にある「相手を大切に思う心」を的確に伝達するための方法論にほかなりません》
《礼儀作法は、上も下もなく、周囲に対する心遣いが一番大事》
と紹介されている小笠原敬承斎なる女性が宗家の、小笠原流に心をひかれます。


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